近年は不妊治療が一般的になり、専門に行う病院も増えてきています。
子供が欲しい夫婦にとって不妊はとても悩ましいことです。
かつては不妊は女性にあるといわれてきましたが男性にも不妊の原因があることがわかってきて、女性だけでなく男性側の検査や治療も行われるようになりました。
そのため以前は女性だけが不妊治療に通い苦痛を伴う検査もしていましたが、近年では夫婦そろって病院に行くことが多くなってきています。
どちらにせよ一つでも原因が見つかれば治療ができるのです。
そこで、男性不妊とはどのようなものなのか、何が原因で起こるのかなどについて説明します。
男性不妊の症状や主な原因
不妊の原因は女性だけでなく男性にもあり、その多くは精子が少ないかゼロという場合です。
それは男性不妊の90％を占めるくらい多く、精巣やホルモン関係の異常で起こってきます。
一度の射精で何億個の精子が飛び出してきますが、その中で女性の卵子の周辺にまでたどりつけるのは数百個といわれます。
その中の一つが卵子と受精をすることができるのですが、子宮に入るまでにすでに99％もの精子が死滅してしまうのです。
億単位の中から卵子の近くまで行くのはわずか数百個、確率的に言えば10万分の1以下ということになります。
そのためもともとの精子の数が少なければ少ないほど卵子近くまで行ける数は少なくなります。
また正常値の数が作れないということは、運動性が乏しい精子も多く存在する可能性は高いので、なかなか受精にまで結びつかなくなるのです。
このように精子をうまく作れない場合は、「造精機能障害」といわれていて、まったく作れない無精子症や作れても数が少ない乏精子症、数はあっても運動能力が乏しい精子無力症などがあり、人工授精や顕微授精などが行われます。
精液中には無精子でも精巣や精巣上体に精子が見つかれば、治療によって受精をすることが可能です。
真性包茎と男性不妊の関係
亀頭に皮が被っていて、自分の手でも性的刺激によっても剥がすことができない症状を真性包茎といいます。
真性包茎は亀頭と皮の間の温度が少し高く湿っているので、細菌の温床となり炎症が起こりやすくなります。
また排尿がスムーズにできず、力を入れなければいけないとか尿が飛び散るなどの現象も起きてきます。
そのため真性包茎は早期の治療が必要で、炎症を引き起こす可能性が十分にあるため保険適用となっています。
真性包茎を治療せずにそのままにしておくと、性行為をうまく行うことができません。
性的刺激によって勃起はしても皮が捲れないので突っ張って痛みを感じることがあり、挿入をすることができないのです。
挿入ができたとしても、射精のときに精液が皮に邪魔をされて女性の体内に入る量が少なくなったり、勢いが不足することで卵子の近くまで到達できなくなることもあるのです。
また、痛みを感じることがトラウマのようになることもあり性行為自体ができなくなることもあります。
さらに真性包茎で細菌が潜んでいると、性行為をすることによって細菌が女性の体内に入ってしまって、女性の方に病気が出現することもあるのです。
これらのことが理由で、真性包茎は妊活に不利で男性不妊の原因になります。
真性包茎の治療で男性不妊の解消
真性包茎の治療には保険が適用し、手術方法もいくつかあり20分から50分で終わる内容です。
抵抗があってなかなか治療ができずにいた男性も、将来結婚をして子どもを持ちたいなら思い切って治療をすることが勧められます。
仮性包茎なら被っている皮を手でめくったり性的刺激によってめくることができますが、それでも普段は真性包茎と同じように皮をかぶっているので、皮と亀頭の間に細菌が棲んで増殖しやすく炎症を起こす可能性があることと、見た目の自信が持てないことなどで治療が勧められています。
それが真性包茎ともなれば炎症が起こる可能性がもっと高まるだけでなく、性行為自体ができなかったりせっかくの射精がうまくいかなかったりして不妊の原因になるので、早期治療が必要なのです。
包茎の専門医では無料でカウンセリングが受けられるところが多く、治療についての詳しい説明をしてもらえるので安心して手術に臨むことができます。
術後1ヶ月程度は性行為もできませんが、そこを乗り越えることができれば真性包茎による悩みが解消され妊活もスムーズに行うことができ、それが夫婦円満にもつながります。
思い切って手術を受けることで、人生が変わることが期待できるのです。
まとめ
男性にも不妊の原因があるということがわかり、実際に精子が少なくて妊娠がしにくいという声も聞かれるようになってきました。
生活環境が変わってきたことで男性不妊も増えてきているといわれますが、せっかく精子に異常がなくても包茎のままだと、性行為そのものがしづらくなります。
真性包茎は細菌による病気を招く可能性もあり、見た目で自信を無くす男性もいます。
そのうえ不妊の原因にまでなるので、できるだけ早い治療をお勧めします。
専門治療をする病院も増えていて、ネットでそっと予約をしてカウンセリングと手術当日、その後1回か2回の通院だけで良いので、勇気をもって治療を始めましょう。
